第13章 Childhood's end
大野side
テーブルの上にはマグカップが3つ。
そして相葉ちゃんの用意したお菓子。
紅茶かコーヒーって言ってたから
てっきり洋菓子だと思ったのに…
まさかの和菓子、もなかだった。
S:「相葉くん?これ、もなか…だよね?
日本茶の方が良かった気がするのは
…俺だけ?」
A:「え?もなかにコーヒー、だめ?」
「ダメじゃないよ。うん、ダメじゃない」
ちょっと…無理矢理自分を納得させる。
A:「まぁ騙されたと思って食べてみて。
美味しいから」
いつもの笑顔で勧める。
まぁせっかくだしと食べてみる。
「あれ?意外に合う?」
A:「でしょ?」
まだ疑るような顔の翔ちゃんも
食べはじめて表情が変わる。
S:「ホントだ、うまい!
あっ抹茶と食べるの一緒か?」
A:「そうそう、そんな感じ。
で、リーダー、なにがあったの?」
あやうく流され掛けた本来の趣旨に戻る。
「えーっとね…。
どこから話そうかな…。
あのね…東山さんからさ、
電話があってね…」
S:「え?マジで?智くんなんかやったの?」
「やってないし…。
どっちかって言うと頼まれ事だし…」
A:「東山さん、
よくリーダーの番号わかったね?
こないだ変えたばっかり
じゃなかったっけ?携帯」
「松兄ぃに聞いたらしい…」
S:「その頼まれ事とかいうのが
関係してるんでしょ?さっきのに」
「そう、それ。
なんかね、東山さんがプライベートで
ニノのことを食事に誘ってるんだけど
ニノが断ってるらしいの」
S:「なんかそれ、珍しくない?
人見知りは激しいけど
先輩の誘いを無下に断ることって
あんまりないじゃん?」
隣で相葉ちゃんも頷いてる。