第12章 tie me up… tie you down…
櫻井side
明るいバスルームで顔を隠す智くん。
その顔を上げさせたくて
わざと驚いたような声をあげる。
今日の智くんの様子から考えれば
充分に想定内。
ちょっとしゅんとしながら謝る智くん。
気にしなくていいと言っても
ごめんと呟くから…。
「ほら?これでおあいこだろ?」
智くんの鎖骨の下に思いっきり吸い付いて
痕を残す。
O:「翔ちゃんのバカ!
これ、すぐに消えないじゃん!」
「そんなの、俺も一緒じゃん?」
O:「『一緒じゃん』って…
他にもいっぱいつけたくせに」
「はいはい、ごめんね。俺が悪かったよ」
言いながら、拗ねる智くんにくちづける。
O:「こんなんじゃ誤魔化されないから」
何度も落とすキスにふくれる智くん。
「じゃ、どうしたら許してくれる?」
O:「え?うーんどうしよう?」
真剣に悩みはじめる。
「あんまり浸かってるとのぼせるよ?」
先にバスルームを出てタオルをとる。
まだ悩んでる智くんにもう一度声をかける。
「智くん?出ないの?」
O:「うん、出る」
ようやく出てきた智くん。
やっぱりのぼせたのかふらつく。
倒れそうな智くんを
すんでのところで支える。
「大丈夫?」
O:「ちょっとクラっとしただけだから…」
ましな方のバスローブを羽織らせ
そのままソファーに置く。