第10章 Super Fresh!
櫻井side
ぼちぼち、年明けの仕事が入りはじめる
時期だから気にしている智くん。
「そこは…うまくやって来たから」
本来ならば朝の便で帰ってくる予定だった。
でも…アメリカの国内での乗り継ぎが
雪の影響で欠航になって
急遽、別の便に乗ることになった。
結果、経由地もかわり日本への帰国も
夕方着の便に変更になった。
「帰り、大変だったね」
O:「うん、シカゴ空港、
雪で閉鎖されちゃってまさかの
ニューヨーク経由で
帰ってくることになっちゃった」
M:「ニュースでシカゴ閉鎖って言ってたから
どうなるかどきどきだったよ」
O:「おいらもどきどきだった」
そういって笑う。
トランクにスーツケースを積み
ぬいぐるみは後部座席に入れる。
その横に潤が乗り、
助手席には智くんが乗って出発。
そのまま家に向かう。
バックミラー越しの光景がシュールで
俺も智くんも思わず笑ってしまった。
笑われた潤はむすっとした顔をしてる。
「智くん、潤の顔…」
智くんに囁く。
智くんはシートから乗り出すようにして
後部座席の潤の顔を覗き込む。
O:「うわぁ〜めっちゃかわいい!
写真撮りたい」
M:「智くん…写真撮ったら…怒るからね」
聞こえたのか潤が更にむくれる。
「お前さぁ、何言っても俺らからしたら、
かわいいだけだから」
O:「翔ちゃん、あんまり揶揄うと
本気で拗ねるよ」
そう言っていつもの顔で智くんが笑った。