第10章 Super Fresh!
松本side
翔くんに言われて車を停めたのは
赤坂にある外資系超高級ホテル。
ベルに車のキーを預けて
翔くんについて中に入る。
「翔くん、ここドレスコード、大丈夫?」
S:「うん、大丈夫。部屋取ったから…。
そこなら気にしないで済むだろ?」
「済むだろって…ここ1泊いくら?」
S:「そんなの気にしなくていいよ。
別に今日、実家に戻らなくても
平気なんだろ?」
「実家の方は別に大丈夫だけど…」
翔くんはそのままエレベーターに乗り
上層階のボタンを押した。
俺は慌ててついていった。
20階にあるエグゼクティブラウンジで
チェックインを済ます翔くん。
部屋のキーを受け取り、
専用エレベーターで30階に上がる。
都内の夜景を一望できる広めの部屋だった。
既に陽も沈み、
大きく取られた部屋の窓から見る景色は
素晴らしいものだった。
翔くんはジャケットを脱ぎながら俺を見る。
S:「つき合わせて悪いな。
飲みたい気分だったから…。
普通の店じゃ、
潤、車だから飲めないだろ?
ここなら帰り気にしないで
いいじゃん?」
「確かに…じゃぁ今夜は飲みますか?」
S:「いいねぇ。
ルームサービス適当に取るけどいい?」
「うん、任せる」
翔くんがルームサービスを頼む間、
俺は眼下に広がる夜景を眺めてた。
S:「俺、ちょっと一服してくる。
このホテル、部屋は禁煙なんだよ」
笑いながら翔くんは部屋を出た。
しばらくしてルームサービスで頼んだ
料理が届く。
翔くんを待ちながら部屋の広めのテーブルに
料理を並べた。