第9章 Rely on me
大野side
クローゼットにに入れてある
おいらの部屋着に着替えて一息つく。
思った以上に熱が高かった。
あれは…
たぶん明日までに下がりきらないなぁ。
翔ちゃんは時々発熱で
動けなくなることがある。
扁桃腺持ちだから。
疲れが溜まると熱を出す。
普段はそれてもなんとか折り合いを
つけているみたいだけど
たまにこうやって熱を出す。
熱が出てるときの翔ちゃんはたちが悪い。
熱のせいだと思うけど甘えん坊になるし…
まぁ言うなれば可愛くなるんだよなぁ。
保護欲をくすぐるっていうのか?あれ。
普段となんとなく
立場が逆になるというか…。
「とりあえず寝かしつけ、しに行くか?」
そういいながら寝室に戻った。
「翔ちゃん?入るよ?」
S:「ん」
短く弱い返事。
ベッドに入るおいらに抱き付いてくる。
S:「智くん、寒い」
震えながら呟く。
震える体を抱き止め片手で髪の毛を撫でる。
「うん、まだ、熱が上がってるんだね。
もう少ししたら薬が効いてくるよ。
だからもうちょっとだけ頑張ろうね」
安心させるように背中に手を回し
軽くたたく。
熱のせいで呼吸が粗い。
その息づかいが別のコトを想像させる。
理性保て、頑張れおいら!
しばらくして薬が効いてきたのか
粗かった呼吸が落ちついてきて
寝息に変わった。
とりあえず一安心かな?
おいらもそろそろ寝よう。
ふたりでベッドに寝たら
休まらないだろうから客間に行こうとした。