第9章 Rely on me
大野side
N:「翔さんお疲れ。あれまぁ、
ほんとに顔色良くないみたい」
ニノが翔ちゃんの顔を覗きこみながら言う。
「でしょ?早めに休ませたいからさ。
あっこれ、鍵。ごめんね、
ニノも疲れてるのに」
N:「いや、この顔色の翔さんに
運転なんてダメでしょ?」
「タクシーとかも…ね?」
N:「気、抜けないもんね。
あっ今、車、回してくるから。
ちょっと待ってて!」
そう言ってニノは小走りで
駐車場に向かった。
「翔ちゃん、辛いでしょ?
明日オフなら良かったけど…。
ニノが来るまで、あそこに座ってよ?」
S:「いや、大丈夫」
まったく意地っ張りなんだから。
「まぁさ、そうやって頑張っちゃう
翔ちゃんは嫌いじゃないけど…。
今はすこし素直になった方が
いいと思うけど」
そうこうしているとニノが乗った
翔ちゃんの車がハザードを出して止まった。
「翔ちゃん、とりあえず車に行こう?
歩ける?」
S:「そこまで酷くないよ」
そう言って微笑むけど…表情に力がない。
ふたりで後部座席に座る。
翔ちゃんの頭をおいらの肩に乗せる。
N:「翔さんのマンションでいいですかぁ?」
「うん、ニノごめん、
その方が落ち着くと思うから」
N:「了解。
翔さん、すぐ着くと思うけど休んでて」
そう言ってニノは視線を前に向けた。