第9章 Rely on me
大野side
「翔ちゃん、着替えられる?
それ衣装でしょ?
荷物はこれでいい?」
そう言って荷物をまとめつつ
携帯が鳴るのを待つ。
S:「あぁ、うん、とりあえず着替えるよ」
そう言って翔ちゃんは着替え始める。
♪♪♪
携帯の着信音が鳴る。
ディスプレーに映し出される名前は【ニノ】
「もしもし…うん。
もうちょっとで出れると思うよ。
…うん。
まだどっちにしようか迷ってるんだけど…
…うん、そうだよね?
そっちのほうがいいよね?」
S:「智くん、着替え終わったよ」
「あ、終わったみたいだからすぐいくね」
そう言っておいらは電話を切った。
S:「誰?」
「ニノ。
麹町で収録があって終わったって言うから
こっちに来てもらったの」
そう言いながら楽屋のドアを開け
翔ちゃんの背中に手を回して
出るように促す。
S:「来てもらったって…?」
「だっておいら運転できないでしょ?
さすがにこの時間にマネージャー呼ぶのも
忍びないし…。
翔ちゃんに車運転させるなんて
もってのほかだし…。
タクシーで帰ってもいいけど
ドアtoドアってわけにいかないでしょ?
歩かせるのやだし。
そしたら、ニノが
終わり時間が見えたからって
来てくれることになったの」
説明しながら楽屋クロークを通過し
入口に到着。
既に待っていたニノに手を振って合図した。