第21章 しあわせはここにある
松潤やニノと意見が合わなくてどうしようもなくなりそうになるのをごまかすように躰を繋いだこともあった。
でも…ここまで来た自分たちの歴史に嘘はなくて、確実に道は出来ていたんだよね。
だからこそ…そろそろ別の道を歩いてもいいって思えるようになったんだと思う。
どうしようもなかった僕をここまで連れてきてくれたのはみんなだから。
たくさん話して、たくさん泣いて、たくさん笑って最後に決めた。
2020年の年末で一旦、ピリオドを打とうって。
その先、また、道がつながったら一緒に歩こうって。
いままで本当に、本当にありがとうって。
ピリオドを打つその日まで、パートナーでいてくださいって。
それを決めてから僕たちはそれぞれ、もともと持っていたマンションに戻った。
それが多分、最善だと思ったから。
2年かけて自分たちの気持ちも整理しようって。
ゆっくりゆっくり、いびつだった形を元に戻す作業をするような日々が始まった。
ひとつひとつの仕事にもひたむきに向かい合った。
いままでの感謝を込めて、自分に、自分たちに関わってくれたすべての人に少しでも気持ちが伝わるようにって。
密着の企画を受けることを決めたのもそれが故だった。