第20章 Sweeter than SWEETS
その声に名残惜しそうにもう一度俺を抱きしめたおーちゃんが俺を見上げて微笑む。
ちょっと背伸びして耳元に唇を寄せると俺だけに聞こえる声で「約束守るから、ご褒美、しようね?」って。
「え?でも…」
「でもじゃないよ、頑張ったんだからそれで百点満点!
オイラも楽しみにしてるから」
そう言うとゆっくり離れるおーちゃん。
なんの事?って顔をしてる3人になんでもないって小さく言いながら「ほら行くよ?」って急かした。
「?まぁ、いっか。
じゃ、雅紀、後でな?」
「初詣には合流しますよね?
相葉さんの分も4人で頑張ってくるから、余裕があったら放送みてね?」
キョロキョロと周りを見て次の瞬間、なんでもない顔で俺の唇に小さなキスを落とすとニノと翔ちゃんが部屋を出ておーちゃんの後を追う。
「じゃ、行くわ。
司会の仕事、最後まで頑張れ!」
男前な一言とともに一瞬ハグしたかと思うと颯爽と松潤も出ていった。
急に静かになった楽屋。
でも落ち込んでる間はなくて…。
このあと、まだ、最後に出口で待つ記者の問いを想像しながら着替え始めた。