第20章 Sweeter than SWEETS
相葉ちゃんの迎えの時間の少し前に起きていた3人。
当たり前のように抱きしめて、当たり前のように優しい眼差しで送り出す。
3人にパワーを貰った相葉ちゃんはいつもの笑顔で家を出た。
それを見てなんかほっとした自分がいた…。
でもね、なんかそれを知られたくない気がしてなんでもない風でみんなの朝ごはんも用意したけど…3人も意味ありげな顔で僕を見るんだもん…。
バレてるなって思わざるを得ないよね…。
「雅紀、ちゃんと食べた?」
出した味噌汁を飲みながら聞いてきた翔くん。
「うん、いつもより少し控えめだったけど食べてたよ」
「大皿に載せたの、無理に食べさせたくなかったからでしょ?」
いつもなら一人一人に分けておく卵焼きを大皿から食べたい分だけ取りながらニノが聞いてきた。
まぁ、その通りだから頷くとニノがニヤリと笑った。
「大野さんは食べたの?」
松潤の問いかけにも「うん」と答えてお茶を用意するためにキッチンに戻る。
「雅紀、いいなぁ。
司会やるとこんな美味しい朝ごはん用意してもらえるんだぁ。
俺の時とやってくれる?」
「なんか引っかかる言い方だけど…いいよ、その時は作るよ?」
翔くんと交わした約束は2年後、無事に果たされた。