第20章 Sweeter than SWEETS
たっぷりあると思った時間は案外なくって…。
お風呂から出て、相葉ちゃんが用意してくれたご飯を2人で食べたらもう、出ないとまずい時間になってた。
「なんか慌ただしくなっちゃったね?」
荷物を持って昨日、受付ロボットに指示された通りに鍵を返しながら相葉ちゃんに言うとニコニコ笑いながら頷いてる。
「でも、すごくね…大事な時間になったよ。
おーちゃん…ありがとう」
耳のそばでチュッて可愛い音がなったと思うと同時に頬に感じる柔らかな感触。
誰に見られてるかわからないって思って慌てる僕をほんの少し、悪い顔で見る相葉ちゃん。
「大丈夫、誰もいないよ?
それにさ、いつも潤ちゃんばっかおーちゃんにキスしてるからね。
さすがにコンサートで俺がそれをやったらお客さん引いちゃうと思うからさ?
おーちゃんのおかげで元気になれたから…お礼ね?」
そう言って、ウインクもどきを決めた相葉ちゃん。
「僕だけじゃないでしょ?」
「そりゃ、もちろん!」
車の中で聞いた僕にこれまたとびきり悪い顔をした相葉ちゃん。
ドームに着くとすごい勢いで楽屋に入って行った。