第20章 Sweeter than SWEETS
俺のリクエスト通り後ろから抱きしめてくれたおーちゃん。
肩口にそっと寄せられたおーちゃんの頭。
体温にほっとする自分がいる。
長い時間抱き合って、揺らされて、心地よい疲労感でいっぱいで…なによりも幸せを感じてた。
そんな中で耳元におーちゃんの透き通るような声が転がる。
「雅紀…あのね、これだけはわすれないでほしいんだ。
僕も翔ちゃんも、ニノも潤くんもみんなね、雅紀のことが大事なの。
たとえ、世界中の人が雅紀のことを詰っても僕たちだけは絶対に雅紀のこと、守るから…。
だからね…雑音は多いけど…。
そんなの無視して、自然体のいつもの雅紀でやればいい。
雅紀の笑顔はみんなに力をくれるから」
おーちゃんが一個一個は選ぶようにして紡ぐ言葉が嬉しくて…。
身を翻しておーちゃんに抱きついた。
「…おーちゃん…」
「なんで泣くの?
何度でも言うよ、雅紀は大丈夫。
雅紀は出来る子。
だからね、思った通りやればいい。
不安になったら横でも後ろでも見てみてよ。
僕たちがいるよ。
雅紀が雅紀の足で立てるのは知ってる。
でもね…僕たちは絶対に雅紀のこと、支えるから。
だから…前だけ見てて」