第20章 Sweeter than SWEETS
「一緒に選ぼう?」
握った手にそっと力をいれて気持ちを伝える。
優しい握り返してくれたおーちゃんが柔らかく笑う。
その笑顔が嬉しくて…つかの間の現実逃避。
おーちゃんと二人で存分に買い物を楽しむことにした。
服に頓着はないけどセンスのいいおーちゃんと時間を気にせずに洋服とか小物を見る時間はほんとうに楽しくて…、あっという間に時間が過ぎていった。
なんだかんだで俺とおーちゃんのものだけじゃなくて、みんなの分まで選んでて…。
でもそれがすごく楽しくて…。
なんか久しぶりに心から笑った気がする。
「ふふふ、買いすぎちゃったかな?」
大きな紙袋を持ったおーちゃんが笑う。
「たまにはいいんじゃない。
みんな喜んでくれるかな?」
「うん!絶対喜ぶよ!
相葉ちゃんセンスいいもん。
みんなの顔を思い浮かべながら選ぶの楽しかったね!」
おーちゃんの笑顔が滲みる。
心の中にある澱のようなものが少しずつ溶けていく気がする。
「相葉ちゃんは?気に入ってくれた?」
おーちゃんが覗き込むように俺の顔をみる。
「もちろん!大事につかわせてもらうね!」
おーちゃんからのプレゼントの入った袋をぎゅっと握った。