第20章 Sweeter than SWEETS
おーちゃんと買い物っていう話になってさてどうしようかと思った時に浮かんだのがここだった。
せっかくのおーちゃんのお誘い。
どうせならゆっくりしたいし、俺だっておーちゃんに選びたいし…。
そんな願いを一気に叶えられる場所がこのショールームだった。
おーちゃんが準備をしてる間にダメ元だお願いしたらびっくりするほどあっけなくOKを貰えて…。
「なんかさぁ、あれみたいだね?」
ディスプレイされているパンツを見ながらおーちゃんが言う。
「あれって?」
「ひみつの嵐ちゃん!のマネキンでさ、5人で対決したのあったじゃん」
「って、けっこう前だね。
でもさ、どっちかって言うとカイモノノアラシみたいな方がよくない?」
「雑誌で翔くんとやってたやつ?」
「そう、すごい昔だけどさ、あれ楽しかったよ?
マネキンはさ1人で探してたじゃん…。
あれ、寂しくなかった?」
「うん…せっかくみんなで来てるのに一緒に見れなくて寂しかった」
思い出したのか少し寂しそうな顔をするおーちゃん。
「だよね?俺も寂しかったもん…。
だからさ」
おーちゃんに近づきその綺麗な手を取った。