第20章 Sweeter than SWEETS
「どうぞこちらへ」
目の前にはまるでどっかのおしゃれな洋服屋さんのような光景が広がってた。
それも、1つじゃなくていくつもある。
「どうぞゆっくり見ていってください。
なにか分からないことやお手伝いが必要になりましたらこちらのベルを鳴らしてください」
そう言うと男の人はフロアーの奥に消えていった。
広いフロアーに二人きり。
キョロキョロする僕に改めて相葉ちゃんが教えてくれた。
「さっきの人はね、このアパレルメーカーの社長さん。
俺のお気に入りのブランドがここのメーカーさんのブランドなの。
スタイリストの野村っちいるじゃん?
彼にね紹介してもらったの。
おーちゃんも別のブランドだけどここの服、よく番組で着てるんだよ?
でね、流石にクリスマスにお店で買うのはきついかな?って思ってさ、相談してみたらここでなら人目も気にせず好きなものを選べるって言われてさ」
相葉ちゃんの説明にようやく理解できた。
ここが相葉ちゃんお気に入りのブランドのショールームでイメージしやすいように各ブランドをお店のように配置してるって場所だってことが。
「さて、選ぼうか?」
相葉ちゃんがにっこり笑って僕の手を取った。