第20章 Sweeter than SWEETS
相葉ちゃんがハンドルを握る姿をチラチラと見る僕。
なんかじっと見たら悪い気がして…。
「どうしたの?さっきからチラチラ見てるでしょ?」
思いっきり指摘されてなんか急に恥ずかしくなって思わず俯く。
「運転してる俺、カッコイイ?」
そう言って俯いた僕の頭をぽんぽんと撫でる相葉ちゃん。
「…うん、かっこいいよ」
いつもよりもずっと甘い空気にどんどん恥ずかしくなる。
視線を窓の外に移す。
流れる景色に、いつもよりも多いカップルの姿を見て改めて今日がクリスマスだって認識した。
「ねぇ、どこに向かってるの?」
運転しない僕は正直、道に詳しくない。
ナビをセットすることもなく車を走らせる相葉ちゃんに聞いてみたけど…。
「ふふふ、内緒。
でもそうだなぁ…あと10分もすればつくよ?」
そういって笑う。
こうなったら多分、なにを聞いても無駄な気がして…。
「あのね、ショッピング終わったら行きたいところがあるんだけど…一緒に行ってくれる?」
そっちが本当の目的だから…。
「いいよ。おーちゃんとデートなんてなかなか出来ないもん。
とことん、付き合わせてもらいます」
そういった相葉ちゃんはすごく綺麗な顔をしていた。