第20章 Sweeter than SWEETS
「雅紀と行ってきてよ。
あいつのさ、緊張をほぐすのは智くんが適任だと思うんだ。
今のまんまじゃさ、雅紀のいい所が死んじゃうよ。
2人でのんびりしてきて。
明日の11時にドーム入りね?
それだけ守れば問題ないから」
翔くんは話すだけ話したらまた、新聞に目を戻した。
そんな簡単な事じゃないと思うんだけどなぁ。
僕に出来るかな?
「あ、翔ちゃんから聞いた?」
突然後ろから声をかけられてめっちゃ驚いて…振り向くとコーヒー片手にニノが立ってた。
「……びっくりするじゃん、もぅ」
「それはごめんなさいね?
はい、コーヒー。
飲むでしょ?」
ニノは右手に持ってたマグカップを僕の前に置いた。
「ありがとう。
ね、ほんとに僕で大丈夫だと思う?」
「どうしたの?やけに弱気じゃん。
大丈夫、大野さんなら出来るよ。
ってゆうかあんたにしか出来ないよ。
ね?翔ちゃん」
新聞を読んでる翔くんに話しかけるニノに、新聞から目を離した翔くんがにっこり笑う。
「そうそう、さっきからそう言ってるのに…、なかなか信じてくれないんだから…。」