第20章 Sweeter than SWEETS
「えーっと…相葉ちゃんのお母さん、いつも産んでくれてありがとう!
相葉ちゃん、これからもずっと一緒にトップを目指そうね!
では……かんばーーい!」
おーちゃんのいつものセリフで始まった夕飯。
いつもの夕飯だけどそうじゃなくて…。
年末の忙しいなかでこれだけのものを用意してくれたみんなに感謝しかない。
「あの…ありがとう!
みんな忙しいのに…いつの間に?」
今日だってみんな仕事だったわけだし…。
「え?仕事行く前にセットしといたの。
俺たち相葉さんよりも集合時間遅かったし」
「まぁ、準備してくれたのは殆ど潤くんとおじさんで私らは大したことしてないですけどね?」
「いや、僕もそんなに色々はしてないよ?
材料切って加熱しただけで…。
翔くんが見つけてきたあのお鍋のおかげじゃない?」
いつもと同じだけどいつもよりもスペシャルな時間。
張り詰めてたものがゆっくりと緩んでいく気がする。
「んじゃそろそろケーキいっちゃう?」
翔ちゃんの一言でみんなが動き出す。
俺も…と思って立ち上がろうとした俺を和の声が抑える。
「まーくんは今日の主役なんだから…ここは私たちに任せてください」
そう言われて有難く座って待つことにした。