第20章 Sweeter than SWEETS
正直いっぱいいっぱいな相葉ちゃん。
どうしたらその荷物を貰えるかな?
案外頑固だからなぁ、相葉ちゃん。
いくら一緒に背負うよって伝えてもなかなか渡してくれない。
今のままじゃ相葉ちゃんのいいところが潰れちゃう…。
そんなの僕は嫌だなぁ。
「なにそんなむずかいし顔してんの?
相葉さんのこと?」
「え?……あ…うん…」
予定よりもだいぶ巻きで帰ってこれたから予定通りみんなで相葉ちゃんのバースデーをやることにした。
「そんな顔でかき混ぜたら、シチューが複雑な味になりそうだよ?」
仕事に行く前に用意しておいたシチューをひたすらグルグルとかき混ぜてた僕に松潤が笑いながら言う。
「だってさぁ…」
「まぁ、限界スレスレだよね、雅紀」
「やっぱ潤もそうおもうでしょ?
あんな状態で本番迎えたら…って思っただけで辛いじゃん」
「確かにね…。
あそこまで余裕のない相葉さん、珍しいもんね。
あの人、テレビではワタワタしてるように見えるけど以外にどっしりしてるもんね。
その余裕も無くなってるって…よっぽどだよね」
用意していたカルパッチョを綺麗に盛り付けながら松潤が何かを考え始めた。