第1章 恋人
「野球も新しい売りを探さなきゃやっていけないわよ。」
「しかしあんなにきゃーきゃーうるさかったら試合に集中出来んだろう!」
「プロならそれぐらいのプレッシャーははね除けなきゃ。」
「ん・・・まぁ・・・そうかもしれんが。」
あたしもこんな夫婦になりたいなぁ。
でも旦那がプロ野球選手の上にあれじゃ、典型的は無理か。
あたしはのんびり日本酒に舌鼓を打った。
「○○も胡座なんてかいてないで、もうちょっと女性らしくなりなさい。」
「日本酒飲んでるから大人だよー?」
へらへら笑うと母さんに小突かれた。