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蒼い恋

第9章 月夜の宴



扉を抜けると、そこは本当に夢の中に居るような光景が広がっていた

人々は、グラスを片手に談話をし

またある人は、優雅にダンスを踊っている

『みて....シュウ様よ』


『シュウ様!』


会場に入るとすぐ様、人々はシュウに気付き視線を集める

すると、1人の男性が歩み寄る

「お久しぶりですな、シュウ様

本日はお招き感謝致します」

私はシュウがどんな反応を返すのか緊張していると....

「いえ....御参加ありがとうございます

先日は父のプログラムに協力して頂いたとか....」

「あぁ!!ご存知でしたか、流石は次期当主」

普段の彼なら避けるであろう、彼らの挨拶も今日はしっかりと対応している

それからもなかなか人の波は止まず、その度シュウは確かな知識と綺麗な言葉で難なく彼等を納得させていく

その姿はレイジさんそっくりで、やはり兄弟なのだと実感させられる

人を惹きつける彼に、私はひどく驚いた


「おや、こちらの方は?」

「!」

ふと、声をかけられ私は動揺する

「あ、あの....」

『彼女は連れです

婚約を前提に付き合いを....』

さらっと言ってのける彼に私は合わせるように微笑んだ

「左様でございますか!」

それを聞き、周りの人々はざわめき出す

彼は見計らったように私の腕を引く

「いくぞ」

シュウはこそっと私に告げ

『それでは』と言ってその場を後にする


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