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蒼い恋

第7章 習得



ーーーーパタンっ...

一日が終わり、私はすぐ様ベッドに飛び込んだ

「ふうっ...」

普段使わない神経を使って体は思ったより疲れていた

私はふと外を見る

夜空には綺麗な月が高々と輝いていた

(最近...全然太陽を見てないなぁ...)

きっと自分の体が怠い原因はこれでもあると思う

魔界の夜は人間界よりもずーっと長いそうで、私がこちらに来てからも1度も月が沈むことは無い

そのため、時差ぼけが生じているのかもしれない

「いいなぁ...シュウはいつだって寝てられるんだから」

つい口から思った事が出てしまった

『俺が何だって?』

「!」

はっとした時には、私のベッドが軋んだ音を立てる

「シュウ!」

突然現れたシュウはまた私のベッドで横になる

「あんたまで俺の事、そうゆうふうに言うんだ」

「だ、だってシュウは寝れなくなったりする事無いでしょ?」

「あぁ、ない」

即答するシュウ

しかし、ため息をつく彼女を横目に見て彼は口を開く

「あんた、寝れないのか?」

「っ...」

図星をつかれ私は軽く頷く

実はこっちに来てから何故か寝付きが悪く、それに少し息が詰まる気もした

「確かに、人間にとってこっちの世界の空気は少し重いのかもな」

なんだかヴァンパイアと人間の違いを改めて悟った気分だ

「でも、すぐ慣れると思ーーーー

グイッ!!

私は腕を思い切り引っ張られ体制が崩れる

「きゃっ!!」

「うるさい、耳元で騒ぐな」

「ッ!!///」

気づくと目の前には細くてもしっかりとしたシュウの胸板があった

「や、やめて!離してシュウ!///」

恥ずかしくて必死に抜け出そうとするが全く彼の体は動かない

私が暴れていると、そっと私の体に毛布が掛かる

「っ!!」

シュウの手が私の頭を撫でる

「俺が寝てる時に眠れば、あんたも安眠出来るんじゃない?」

怠そうでどこか温かい彼の声に私は少し緊張が和らいだ

シュウの大きな手が心地いい...

ずっと憧れていた父親の温もりのようなーーー








『寝た....か』

シュウの胸の中ではいつの間にか眠りについたルカが幸せそうに安眠していた


そんな彼女の寝顔をシュウはのぞき込む

『ふっ....可愛くない寝顔』

言葉とは裏腹に彼もどこか安心したように目を閉じたーーーー
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