第4章 再び
名前を聞き、ふぅーんと相槌を打つ
一方私は、少しこの状況が信じられないでいた
まさか、あの眠り王子が逆巻シュウだったとは思いもしなかった
そんな事を考えてると部屋の中にチャイムが鳴り響く
もう、授業も終わったのだろうか
横にいる彼は頬杖をついてこちらに言葉をふる
「あんた、家はどこだ?」
「....あの公園を少し行った所です」
あぁと彼は言って納得したように頷く
そして、私に掛けてあった布団を剥ぐ
「ちょっ!!」
布団の下の乱れた服を急いで直す
そんな彼女をシュウは呆れたように見る
「別に、あんたの貧相な体見たって欲情なんてしない」
「ッ!!/////
そ、そうゆう問題じゃないです!!」
「ったく....だる....」
私の声を鬱陶しそうにしている割には今日の彼はイヤホンを耳にしていなかった
一応、反省してるのかな?
「おい。どうでもいいから、さっさと帰るぞ
車、表にあるから」
「えっ」
思わず間抜けな声が出た
「はぁ....
家まで送っていってやる」
「えっ!?
だ、大丈夫ですよ!私近所ですし....」
「うるさい
そんな体で1人で帰られた方が面倒だ」
めんどくさそうに言う彼は保健室の扉を開く
そんな彼を追いかけるようにベッドを下りる
しかし、まだ熱が下がっていないのか少しふらつく
すると....
「手、掴めば?」
「ッ!!」
シュウは私に手を差し出す
私は頭に血が上って思考が追いつかず、動揺していると彼は私の手を握って歩き出す
今日の彼はどうしたのだろうか....
一年前の話をしてから突然態度が変わった気がする
今までの怠惰な彼と私の腕をとる彼
どちらが本物の彼なのだろうか
そんな事を考えながら
私はその白くて大きな腕に導かれるように歩みを進めた