第3章 雨音
ーーーーザーッ....
帰り道
今日は酷い雨が降っていた
最近は気候の変動が多くて、天気の変化が激しい
傘を持って来ておいて良かった
私は1人、いつもの帰り道を歩く
傘に降り注ぐ雨音に私は重たさと少しの落ち着きを感じていた
雨は嫌いじゃない
全てを洗い流すように落ちる水
それを隠す様に覆われる傘
私は何度これに助けられただろう
私はふと道の側にある公園に目を向ける
遊具の横に大きな木がある
「あれっ....」
いつもと変わらない風景に映り込む1人の人影....
見覚えのある顔に私は驚いた
傘もささず木に持たれて眠っていたのは
あの眠り王子だった
一体....どうして?
雨に打たれてもいつものように眠り続ける彼に私は体を向けた
そして、自然と足は公園の中に踏み出す
雨の日の夜
また私は出会ってしまった