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可愛いポケモンに囲まれて

第9章 捨てられ船


~サファイア視点~

「ぴーちゃぁぁぁぁぁぁんんんん!!」

それは、霧が濃くなり始めて急に起こったことだった。船のおっちゃんのポケモンのキャモメが海の上に浮かぶ建物の中に飛んでいってしまったのだ。私はたまたまそれを目撃しており、チャモと共にキャモメを追いかけた。それが船だと気づいたのは、ギシギシいう木の音と、歩く度に少し揺れることに気づいてからだ。

「こんなに大きな船だったら、いっぱいバトル出来るよ!!ね、チャモ!」

私の声に頷くチャモ。しかし、不意に何かを警戒するように辺りを見渡した。私もだ。ムロタウンで感じように、強者の気配がしたからだ。私は思わず、ワカシャモに進化したチャモを見た。チャモも私と同じものを感じたようで、私と共に駆け出した。どこかでルビーが叫ぶ声がしたが、そんなもの気にしちゃいられない。私は船をよじ登り、強者を探し始め、そして見つけた。はねやすめをしている、ふたつの影を。

「いざ尋常に勝負……」

しかし、私はそこで別のものに気を取られてしまった。本来の目的であるキャモメがいたからだ。しかし、様子がおかしい。他にもキャモメやぺリッパーたちもいる。どうやら、彼らは同じところをぐるぐるとしているようだ。何故…あんなことを…??

「あら、余所見?」

考えていたら、不意打ちを食らってしまい、庇ってくれたチャモと共に下へと落ちていった。
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