第9章 捨てられ船
辺りは暗く、床はミシミシと音を立て、その度に後ろで縮こまっているビビりが悲鳴をあげる………あーもう!!いい加減うざいっての!
「エ…エエエエエエエメ!!!!聞いた?今………」
私のイライラとする足音でビクッとなるルビー。
「聞こえない。それよりもさ、邪魔。離れ……」
「ひっ!! エメ!やっぱりなんかいるよ!!!!!!」
かすかな物音にもビクッとなるルビーにため息をつきながらも、私は疑問を抱いた。あの音ははねやすめの技をする時に生じるもの。どこでポケモンバトルが行われたのだろうか。それともあの足跡…?見に行くべきか否か…
「…………めんどいからパス」
「え?何が?」
「こっちの話。いいからぴーちゃぁぁぁぁんとサファイアを回収して、とっとと出るよ」