第8章 不穏な影とジムリーダーたち
「なに、お前さんが言いたいことは分かっておる!! エメラルドちゃんにオダマキ博士の子供が来たら足止めしておけば良いのだろ? 任せておけ!!」
しかし、テッセンさんは俺の言葉を察してくれていたようだ。俺は頷き、礼を言った。
「では、俺の方でも捜索を行っておきます。テッセンさん、それではまた」
「おー!! お前さんも忙しいの。おっ! そうじゃった! ジムを長く開けている理由をナギくんが………」
テッセンさんの言葉は最後まで聞けなかった。たとえその場にいたとしても俺の頭には入っては来なかっただろう。俺の頭はあの馬鹿娘を見つけることしかなかったからだ。