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可愛いポケモンに囲まれて

第6章 カズミシティに到着


「あ、霧が晴れた。ってことは上手くいったってことか」

私は笛を吹く。それは人間には聞こえない波長を出す笛。それを吹くと同時にえながひょっこり顔を出した。

「よしよし。よく頑張った」

顔についていた泥を拭い私はえなを抱き抱えた。歩きながら、私はえなの好きな辛いポロックを与える。

「思ったより上手くいったみたい。相手は直行型か。思い立ったら突っ走るタイプ。ポケモンの変化にあまり気づかないみたいだし……ダメだなぁ、私よりトレーナー失格じゃん。ね?」

えなの頭を撫でるが、えなはポロックを食べるのに夢中だった。ムシャムシャと食べる様子にお腹減っていたみたいだと思った。あとでみんなにもちゃんとしたのあげなきゃ。

えなと別れた私がまずしたのは逃げることではなくて、水場を探すことだった。それはズズに頼んだ。ズズの頭のヒレは水場を探すのに役立つから。そして適所を見つけた私はそこにある分の種類のポロックをばらまいた。もちろん水の上にも。殺人者になりたくないし。あとは、そこに敵が近づくのを待つだけ。あの女プライドは高そうだったし、恐らく忠告を聞かなかった私をこてんぱにしたいから、勝利を確認したら降りてくるだろうと思ってたけど見事大当たり。

「さてさて、先を急がなきゃ。あのクソ親父がこの騒ぎを聞きつけないとも限らないし」
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