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可愛いポケモンに囲まれて

第6章 カズミシティに到着


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中々やるガキだと思った。しかし、所詮は子供の浅知恵。最初から動いていたのが人間ではなくポケモンだという事は分かっていた。分かっていて、攻撃させたのだ。いきがったガキを懲らしめるために。2度と逆らわないようにするために。


「……ペリッパー攻撃やめ」

攻撃を止めさせると、聞こえるのはゴソゴソと聞こえる二方向から聞こえる音。一つはあのガキのポケモンの方。だったらもう一つは…

「みーつけた。ペリッパー!」

わざと引っかかった甲斐があった。こんなにも早くあぶり出せるだなんて。ペリッパーが方向を変え、音の方へ飛び降りていく。クスクス。生意気なガキをどう痛めつけてやろうか。音がだんだん近づいていく。そこだ!!

「ペリッパー!! つばさでうつこうげ…」

しかし、そこで私はペリッパーの様子がおかしいことに気づいた。どんどん下に落ちるスピードが上がっているのだ。

「ペリッパー!!止まりなさい!!ペリッパー!!」

私の指示も聞く様子がない。なんだ!?何をされた。こんらんなどの状態異常に陥ったのか!?考えても考えてもわからない。他の手持ちを出そうにも急な落下のスピードに手を離すわけにもいかない。こうしている間にもだんだん地面が近づいてくる。

「ぺ、ペリッパー!!止まりなさい!!おねが……止まってぇぇぇ!!」

その時私は衝撃を受けた。痛みがあったが、しかしそれは思っていたよりも柔らかい衝撃だった。数秒経って息ができないことを知った私は、これが水の中だと言うことに気づいた。

「ぷはっ!」

水は好きだ。水は川を作り、川はやがて海となる。命を作り出した源である海。しかし……これは……


「うっ……なにこれ泥!?」

このあたりは泥水となっていて、周りには何かに群がるポケモン共。そしてその中には、ペリッパーもまたいたのだった。

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