第6章 カズミシティに到着
「ミツルくーん。ここにいた。探したよ。やっぱり駄目だ。まだあの洞穴繋がってないって」
数十分が経過し、おじさんと思われる男性が息を荒らげながらやってきた。ミツルくんというこの少年は、おじさんと出会えたことに喜びつつ、名残惜しそうに私を見た。
「知り合いが連れていってくれるって!! あーよかったよかった。センリさんに相談して本当によかった……ん?こちらのお嬢さんは?」
「ミツルくんの友人です。あ……じゃあ、わたしはこれで……」
このおじさんもクソ親父を知っているようだ。私は慌ててその場を離れようとした。
「あ、待って。まだ名前聞いてない…」
「大丈夫。また会えるから」
謎の言葉を残して、私はその場を去った。あっぶない!!!!クソ親父に居場所を知らされたりなんかしたらそれこそアウトだ。