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可愛いポケモンに囲まれて

第5章 トウカの森へ


野生のポケモンたちを巻き、私たちは地面に腰を下ろした。ズズが僕偉いでしょとばかりに私に擦り寄ってきたので、私は彼のヒレを撫でた。

「ズズ、えらい子えらい子。助かったよ」

すると可愛いことにヒレが左右に揺れ、嬉しそうにするズズ。あぁ、今すぐこの子とともにベッドにダイブしたい。そう現実逃避をしていると、何やら叫び声が。野生のポケモンを見つけたのか。ため息をつきながら、隣のルビーを見た。

「ぼ、僕じゃないよ!!」

「……じゃあ、知らん奴か。焦ってそんした。叫んだりなんかしたらポケモンますます寄ってくる……から……」

私はそう注意したが、既に遅かったようだ。向こうからポチエナとジグザクマに襲われている一人のおっさんがこちらに走ってきたのだ。どうやらあのおっさんが叫び声をあげたらしい。

「ひっ!! あっ! 君たちポケモントレーナー!? ちょうど良かった助けて!!!! 僕今…………」

「逃げても無駄ですよ!! ポチエナ!」

「ぎゃっ!?」

ポチエナがおっさんを転ばせて、持っていたスーツケースを咥えた。そしてそれが変な格好をした男たちの手にわたる。

「ククク! よくやった! さぁ! あとは、こいつらの口を封じておかなくては!! 俺達の存在が表沙汰にされると困る」

どうやら悪人のようだ。しかし、私は関係ない。ズズを抱き、くらむさの中に入ろうとする。

「ちょっ……助けてくださいよぉぉ!!!! あの荷物は大事なものなんです!!!!」

「そいつが助けますから。私は用事があるので…」

「エメ!!!! 相手は二人だ。一緒に戦ってよ!」

………正直驚いた。ここに引っ越してきて、ルビーと会ってからまだ数週間しか経ってないが、ルビーが自ら進んでポケモンバトルをするなんて初めてのことだ。今回も逃げるか、私に押し付けるかどちらかだと思っていたのに。しかし、それがどうした。

「めんどくさいから嫌。私関係な………」

私は私を通すだけ。ポケモンバトルなんてポケモンを傷つけ合うだけじゃん。可愛いズズをそんなところに放り込むだなんて……バトル好きであるならまだしもさ……

「ほぉ。俺達に挑もうってのかガキ共が!!!!」

………人の話聞いてよ
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