第10章 離れてしまった仲間たち
「次はお前か!」
男は現れた私に次々とれいとうビームを命じた。しかし、ポニータと変身したちうを捉えきれないようだ。それに……
「随分、特殊なユキノオーだね。特性がゆきふらしじゃないなんて」
ユキノオーの特性はゆきふらしだと聞くが、冷気はあるまののあられが降っていることもないし、またちうがそれによるダメージを負っている様子もない。
「……は?」
しかし、男がそう眉を顰め、私は首を傾げた。…知らなかったのか?私は男の反応に違和感を覚えた。……かまをかけてみるか。
「それにしても、そんなに使い慣れていなさそうなユキノオーで大丈夫?息が合ってないよ」
「うるさい!!」
男が強くユキノオーに指示を出すが、やはり攻撃は的外れの所へと行く。男が苛立ちそうに舌打ちをする。……これで決定だ。ユキノオーがこの男の手持ちになってから、まだ幾ばくしか経っていない。………ならば今回はそれをつこうではないか。私はデンさんをちらりと見た。デンさんは私の視線に気づいたようだ。私はにんまりと笑った。
「な、なにがおかしい!!」
私はちうの背をポンポンと叩いた。前回、あれだけ働いたんだ。今回は楽させてもらいますよっと。