第5章 風邪 / カイト
「カイト……実は私、未来の人型ロボットなの」
「は?な、何を言っているんだ」
「こんな格好してるけど、過去の情報を調査するために送り込まれたの。そして、もう調査は終わり。未来へ帰らなきゃ」
「ま、待ってくれ!何がどうなってそうなった!?何で急にそんな漢字ばかりのセリフを…!!」
「さようなら、あなたのことは忘れないわ」
「ダメだ待て!待ってくれ!!」
「~~!!」
「どうしたの?」
「はっ!」
目を開けると、オレの顔を覗きこむの顔があった。
ゆ、夢……!?
自分のほっぺたをつねる。
痛い。
「夢か…良かった」
「いやなゆめ?」
「あぁ、ある意味な」
すっと起き上がりの頭を撫でる。
もう頭と関節の痛みも消えている。
体も熱くないし、熱も下がったか…
「カイトかぜなおったね!あつくないもん!」
「看病してくれたお前のおかげだ。ありがとうな」
「えへへへ……あ、そうだ」
「ん?」
そう言ってがもそもそと出したのは、きれいに盛られたお粥だった。
「これ…お前が作ったのか?」
「うん!ほんとはじねんじょもたべてほしかったけど、やみあがりだもんね」
「…ありがとう」
少し赤くなった手を見るところ今日はオレのために頑張ってくれたんだな。
嬉しい感情を押し込め、そっとお粥をすくい口に入れる……
「ぐふっ!!」
「カイト!?」
思わず咳き込む。
不味い!!
な、何だ見た目によらずこの味はっ…!!
「や、やっぱりまずかった!?ごめん!水もってくる!!」
「だ、大丈夫だ…」
「えぇ!そんなしにそうなかおしてるのに!?」