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えそら狩人【H×H】番外編

第5章 風邪 / カイト




それから数時間後。


バキッ…バキッ……


「…ん?」


知らないうちに眠ってたのか、オレは。

時計を見ると午後の3時。

さっきと話してたのが午前の11時くらいだから……4時間ほど寝てたか。

枕元を見てみると冷えピタとタオルが置かれている。

寝てる間に用意してくれたのか…


バキッ…バキッ……


とゆーか何なんだこの異様な音は。

裏庭の方から聞こえて…………裏庭!!?


「っ!!?」


まさかに何かあったのか!?

そう考えるヒマもなく、オレは関節の痛む足を無理矢理動かして裏庭にダッシュ。


ドドドドド……


「!」

「わ!なに!?」


は、いたって普通に裏庭にいた。

その手には割る前の大きなまき。


「あれ?カイトもうげんき?」

「……何してるんだ」

「まき折り」

「まき割りじゃなくて!!?」

「うん」


そう言うとは手に持ったまきをバキッ!と折る。

この小さい身体のどこにそんな力がっ!

しかも割らないと肝心の火が通らない!!


「おとーさんがいきてたときはたくさんしゅぎょーしてたから、これくらいならバキッといけちゃうよ」

「いけちゃうのか」

「だからカイトはちゃんとなおるまでねててね。せんたくもまき割りもごはんも、きょうはわたしがやるから!」

「!」


……


「それにうつされたらやだし」

「本音が出てるぞ」

「いいから!ねてて!」


ぐいぐいと背中を押され、強制的にまた布団へ。


「なおるまでおきちゃだめだよ!じゃないとかみのけオカッパにするからね!」

「どんな脅し文句だ」


まぁでも、オカッパにされるのは結構イタい。

オレは布団に入って少し経つと、また眠りについた。
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