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えそら狩人【H×H】番外編

第5章 風邪 / カイト




だめだよ!とお粥を引き離す。


「せっかくかぜなおったのに…これでしんじゃったらどうするの!?」

「お前のお粥は兵器か何かか」


お粥食べて死ぬ人など今まで見たことない。

すると、はシュンと俯く。


「ごめんね。むかしからりょうりはへたなの」

「昔って……お前はまだそんなに歳いってないだろ」


しかしオレは違和感を感じた。


………ん?

っていくつなんだ?

そういえば出会ってから一度も聞いてない気がする。


「……、お前何歳なんだ?」

「9さい」

「………」

「え?なんで?」

「いや……別に気になっただけだ」


てっきり5歳くらいかと思っていたなんて言えない。

絶対言えない。


「カイトはなんさい?」

「18」

「さぎだ」

「なぜだ!」


だってもっとふけてみえるもん!と言われ、オレの心に深く突き刺さる。

でもこっちの方が驚きだ。

と10歳も離れてないのだから。

すると服の裾をぐいぐい引っ張られる。


「ねーねーそれならさ」

「何だ」

「あと10年くらいたてば、わたしとカイトってつきあってたりするのかなー?」

「………」

「…なんてじょうだんだけど」

「………」

「カイト?」

「……ない、それは、ない」

「え?なに?」

「寝る」

「え!いきなり!?」


を無視して布団に潜り込むと、自分の顔が熱くなっているのを感じた。

ウソだろオレ、本気かオレ。

たかが小学生くらいの発言でなに照れてんだオレ。


「カイト~」

「!」


もそり、と布団に入ってきたのは。

背中にぴたっとくっついてきた。


「離れろ」

「すぴー…」

「寝てる!?」


相当疲れていたのだろうか。

体の向きを変えると、無防備な寝顔が目に入る。

10年後、オレがこいつと…


「……いや、ないな」


まだあどけない寝顔をそっと撫で、オレも一緒に眠りについた。







(カイトの年齢は原作では発表されてませんが、作者の予想でこのころのカイトは18とさせていただきました)
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