第3章 免許
「緊張するー!」
ついに合否の発表。
横山・丸山、そして来る予定ではなかった村上が蒼生と並んで発表を待つ。
村「受かってるやろー!」
そう言って大声を出す村上に横山が「しっ!うるさいなほんま!」と小声で注意する。
軽快な音楽が流れ、実技の試験の方の合否発表と同じように番号が画面に写し出された。
「「「「あったーーー!!!!!」」」」
すぐに蒼生の番号を全員が見つけ、互いに抱き合って喜んだ。
村「やから言うたやん!受かってるて!」
横「って言いながらヒナが一番声でかかったわ!!!」
丸「良かったなあ!霄!!」
「良かったー!!良かったよー!!!」
……と言ってもまだ仮免のはずなんだが…
まるで本免にでも受かったような喜びようである。
横「あっ!!ということでですね!無事、蒼生が仮免に合格しました!!」
「はいっ!無事仮免合格しました!ようやく半分来たところ、なんでしょうか?まだ始まったばかりだと思うので、頑張りまーす!」
カメラに横山と蒼生が並び、コーナーを締める。
ス「はい、オッケーです!!ありがとうございました~」
「いや〜、ほんと良かったです。仮免発行されるまでまた少し時間がかかるらしいんで…」
丸「あ、そうなん??一緒に待ってよっかなあ〜」
んふふ〜と丸山が笑う。
横「あれ?丸、仕事入ってへんやった?」
丸「えっ!うそ?!」
ガビーンと古臭いリアクションをかます丸山がスタッフに連れてかれる。
「あ、すいません、わたしのケータイ…」
マネージャーから自分のケータイを受け取るとその画面を見る。
「あっ、ヤッさんが来てくれるみたい!」
村「霄、どんだけのやつに合格のこと報告せなあかんのん」
「……事務所全員…?」
うーん??と首を傾げる蒼生。
それもそのはず。
先ほどのことから分かるように蒼生はジャニーズメンバー全員から可愛がられている。
女の子1人ということも、そしてそれよりもその性格。
誰の懐にも入るような性格な中、礼儀も忘れない。
そんな性格だからこそ好かれるのであろう。