第3章 免許
「なんか一気にお知らせできるのってないかな〜…メールも一斉送信の人数限られてるし…」
横「せやんなぁ…」
なんたって、まだLINEなんてない時代。
一人ひとりに送るしかないのだ。
村「あれは?ブログ。」
村上の言葉に蒼生がハッとする。
「それや!!」
蒼生は社長の許可を得て、他のジャニーズとは別にブログを書いていた。
その読者にはジャニーズメンバーとファンが入り混じっている。
「ふふ〜さっそく書こ〜♪」
ポチポチとケータイを操り出すと、パタパタと安田がやって来た。
「霄~!合格おめでとお!!!」
ぎゅううううう、と来た瞬間蒼生を力いっぱい抱きしめる安田。
横「ヤス、ヤス、触らんとって」
安「え?!なんで?!」
グイグイと安田と蒼生の間に割って入ろうとする横山。
「うん、章ちゃん、今は触らんとって」
安「霄まで?!」
「ひょえ~!!」と言いながら渋々離れる。
「今お知らせブログ書いてるから。待っとってや……そのあと博貴にメール送るから。」
その言葉に「うん」と三人が頷く。
今はもう一緒に活動できないが、それでもやはり、蒼生にとっては、いや、関ジャニ∞にとってはメンバー。
一緒に頑張ってきた思い出はなくならないのだ。
「っよし、はい、ぎゅー!」
ブログを書き終え、メールも送り終わった蒼生が安田に抱きついた。
安「頑張ったなぁ〜次からは路上やんなぁ」
「わぁ〜不安や〜助けて~」
安「大丈夫大丈夫」
ぽんぽん、と背中を叩いてやる様はお兄ちゃんのよう。
横「やっとのぎゅーのとこごめんなんやけど、仮免、発行されたらしいで。取ってき。」
「あっ、うん!」
パッ、と離れ、仮免を取りに行く蒼生。
安「ほんま良かったなぁ…今日はみんなで食べに行けんやろか??」
横「どうやろなあ?一応メール送っとくか」
村「ここ3人はオッケーやろ?無理でも俺らだけでも食べ行くか?」
横・安「「ごちでーす」」
村「なんでやねん!!w」
〈仮免編Fin.〉