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8←1→8【KJ∞】

第3章 免許







(窓を開けといて、と…)





踏切に模したところの一時停止で止まり、
左右を見る。

本物の踏切ではないから電車も通らなければ、
音もない。




でもここもしっかりと注意深くいかなくては。







ここを通り過ぎたらクランクだ。








クランクは『この位置からハンドルを切り始める。』というのを教えて貰ってはいたけど、明確に印があるわけじゃないから、なかなかに難しいと思う。
位置を間違えれば場合によってはポールすれすれになることもある。






(あっ、良い感じかも!)





車がスイ~と曲がり、次のポールへとさしかかる。





(あ、ちょっと寄りすぎたかな…!)



コーナーの内側寄りになってしまい、後ろのタイヤが落ちないかヒヤヒヤした。

けどギリギリ通ることが出来た。




(よっしゃあー!!!)








クランクも無事に抜け、次は場内の一番外側を一周する。
この時に40㌔出す場所がある。
ここは得意。
最初は怖かったけど、今ではもうスピードを出すのも怖くない。







*******





丸「なんか40㌔て普通だったらそんな速いって思わないけど、今ここだったらすごい速く思えるやんなあ〜」

横「せやんな~」

丸「あと坂道発進?」

横「と、最後の停めやな。寄せれるかやからな。最後は。」




霄の車は40㌔を出す場所を抜け、
坂道発進に向かう。






*******








坂道発進は坂道で止まった場合を想定してやる。
する場所も傾斜のあるところだ。



途中で止まって、そこから発進する。
発進する際、一瞬だけ後ろに下がるのがまだ少し怖い。
でもマニュアル車じゃないから、エンストすることは無い。







(よっ、こら、せ)





坂道発進は失敗のしようがない。




これは…
(合格、できるんじゃない?)





不安だったS字やクランクも失敗しなかったから、心に余裕ができる。



(でも余裕ぶっこいてたら普段しなかった失敗をしちゃうから…)


思い直してまた改めて適度な緊張感を持つ。







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