第3章 正夢リヴァイバル
「へぇー、雪乃ってここら辺に住んでるんだー。はじめて知ったよ」
「間宮さんの家、知ってる人は結構居るけど住宅街にあるから皆迷子になっちゃうんだよね」
「あー、わかる!」
僕と茅野は間宮さんのお見舞いのために訪れていた
他の皆も行きたがってたけど……さすがに皆で来たら大変なことになる
僕は例のごとく気まずい、ということもあったので、茅野を誘っての訪問だ
カルマ君は……
「俺パスで。うつされたくないし」
とのことだ
なんて残虐、病人にたいして
情もない
「あ、ここだよ」
「わぁ、ひろめのおうちだね。もしかしてお金持ちなの?」
「間宮さんの両親共働きで、公務員なんだって」
まぁ、知り合いが居ない学校がいいという娘の理由で椚が丘に入れれるくらいだしな
チャイムを押すとインターホンから間宮さんの声に良く似た声が答えてくれる
「あら、渚くんね」
「はい、間宮さんのお見舞いに来たんですが……」
「ありがとう。今ドア開けるわね」
それから数秒後に扉が開く
久しぶりに見た間宮さんのお母さんは娘のストレートとは違って少しのくせ毛だ
しかし、綺麗な黒髪と水色の瞳は母親ゆずり、ということか
「クラスメイトも一緒なのね」
「茅野カエデって言います!」
「茅野ちゃん、可愛いわね。さ、上がって。雪乃、起きてると良いけど」
小さくぼやきながら僕らを上の階へと案内してくれた