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【暗殺教室】君が好きになるまで

第3章 正夢リヴァイバル


家に帰ってからの記憶はない

カルマとあのあとどう別れたのかも……正直なところ覚えてない

でも私の布団にシェイクスピアの小説が開いたままのところを見る


あぁ、本を読んでての寝落ちだな……


そう合致付く

目も腫れぼったくて、これじゃあ学校には行けないな

「雪乃、起きてる?」

「……起きてる。でも、目が熱いの」

「わ、どうしたの。寝不足?目、真っ赤じゃない」


真っ赤……充血してるのか


「少し熱もあるみたいね……雪乃頑張ってるから今日はお休みしよっか」

「……うん、ありがとう」

「ゆっくり休みなさい。何かあったら呼んでね」

「……うん」


パタン……と、虚しい音が響く

お休みか、お休み……

都合よく熱が出るもんだな

渚が気に病まないと良いけど


布団に潜り込んで、瞼を閉じる

夢を見るのは怖い……誰かが変わるのを見るのも怖い

世界全体を捉えてれば……視点を定めなければ、全部ぼやけて見れる


瞼を閉じれば、私は何も見なくて済む

意識さえ落とさなければ……夢だって見ない


でも人間の欲求上……そんなことは出来ないから、素直に従うしかない

どうしてこんなときに限って人の温もりが欲しくなってしまうのか


シーツをぎゅっと握り、丸くなる


そんな、温もりを感じたことなんて少ないのに……

いくら抱き締められたり、手を繋がれたりしても……感じないのに

一人を感じるのに


どうして……あの人の隣だけは

温もりを感じちゃうんだ


話してなくても、感じちゃうんだ

肌に触れたらもっと……暖かくて、熱いんだ



「……嫌い、嫌いなんだよ」



嫌いで居させてよ

私は”これ”を知りたくない

知ってしまったら……戻れなくなる
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