第3章 正夢リヴァイバル
「”Keep your chin up, someday there will be happiness again”」
「………………”上を向け、いつかまた幸せが訪れる”……」
「そう……直訳だと顎を上げろだけど…………それは上を向き続けることと同じ」
「なんかの童話?」
「ロビン・フッド」
袖は掴んだまま、だけど顔なんて見ないで空を仰いだまま続ける
「……マザー・テレサはこう言った。”笑ってあげなさい。笑いたくなくても笑うのよ。笑顔が人間に必要なの”。……私はきっと人間じゃないんだね。人の笑顔を向けられる度……孤独を感じるもの」
「……………………」
「もうひとつ、貴方になら伝わるでしょうからもうひとつだけ…………」
When I’m with you, I don’t feel so alone
直訳……貴方と一緒にいるとき、私は孤独を感じません
「これもどっかの本に載ってた……誰かと居るんだから一人じゃないって片付けてたけど…………これは違う意味なんだね」
私は大勢といても孤独を感じるときがある
なのに、私はこの人と一対一のとき……孤独を感じない
私を見てくれてるから……か
「シェイクスピアは多くの名言を残したよ……私もシェイクスピアの小説は好き。私は…………どうしたらいいんだろ」
瞑想したとき、誰かを頼るということを忘れていた
忘れてたから、思い出さして
カルマ
「……そんな雪乃に同じマザー・テレサからの名言をやるよ」
「マザー・テレサ……の……?」
「”所有すればするほど、とらわれてしまうのです。より少なく所有すれば、より自由でいられます”」
偉人は数多くの名言を残した
「……皆が好き、それは良いことだと思うよ。でも、絞るのもひとつの自己防衛だと思う」
それは、どんなに若い子供たちでも理解ができる名言
「そうしたら……雪乃はもっと綺麗になると思うよ。笑顔を受け入れられると思う」
受け継がれていく……人生を変える一言