第3章 正夢リヴァイバル
肩に掛けた鞄がいつもより重たく感じた
昇降口はもう暗くて、ほんと、どれだけ泣いてたんだ
自嘲気味に笑い、歩を進める
校門まで差し掛かったとき人影を見つける
暗くて良かったな……泣いたのがバレない
「……………………」
「……帰ろう。雪乃」
「……………………」
「俺と帰るのは嫌かい?」
首を振った
それだけで、安心したように彼は微笑んだ
「んじゃ……帰ろーぜ」
・
・
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カルマは何も喋りかけてこなかった
最初の言葉以外、なにも
いつもの分かれ道を延長して、私の家まで何も言わずに送ってくれた
何時間という夢の中での体感時間と同じように……いつもとあまり変わらない帰宅時間なのに
とっても、長く感じた
家の玄関が見えてきたところで、私は促すようにカルマの袖を引いた