第3章 正夢リヴァイバル
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柔らかい感触に瞼をあげれば、見慣れた先生の姿
「もう下校時刻ですよ。カルマ君」
「……殺せんせーか」
良いタイミング……かもしれない
「ねぇ、殺せんせー?頼み事があるんだけど」
「なんでしょう?」
「雪乃のこと、頼んでも良い?」
教室をチラリと覗き、先生は頷く
それに安堵の息を漏らし、微笑む
「サンキュー、俺じゃあ怒らすだけだから」
「そんなことは無いと思いますが……」
「怒るってことは……俺が正しいんだよ。殺せんせー」
「……というと」
「人間は自分の弱いところを言われると、そこを固く守ろうとする……つまり怒るんだよ」
雪乃は俺のそういうところが嫌いなんだろうけど……
「俺はそれを壊したい。グシャグシャにして……もとに戻らないくらいに壊したいんだ。…………良いでしょ?殺せんせー?」
そう問えば
真っ赤な丸が顔に浮かんだ
「じゃーね、殺せんせー。あとよろしく」