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【暗殺教室】君が好きになるまで

第3章 正夢リヴァイバル


「え……と」


どうしよう、頭から全部消えた

完全に油断してた台詞だこれは

どう対処していいのかわからない


何て答える?何て言う?

どんな顔をして?どういう仕草で?


フリーズした脳を懸命に働かせるけれども、いい退路は見付からない

下手なこと言って長い付き合いの渚を傷付けるわけにも……

いや、でも逆にそうする配慮のせいで傷付けるかもしれない


こんなの本にも載ってないシナリオだよ!

所詮二次元的小説と現実は違う

互いがくっつくの当たり前の小説でも、嫌いだからってバッサリいく失恋ものでも無いんだ


柄にもなくあわあわと脳が迷走する

今度は渚が待っていてくれる

長く待たせるのも悪い

仕方なく、私は正しい言葉順を選べないまま口を開いた


「な、渚……あの、私あんまりそういうの……気付かなくて。えと、フリーズしちゃった…………あはは」

「そうだよね。急にごめんね……僕も、悩んだんだ。間宮さんに踏み込もうか」

「うん……びっくりした」


カルマのときとは違った感じで驚いた


「でも、踏み込む勇気も大切だって思ったから。……好きだよ、間宮さん」

「………………うん」


どうしてだろう

告白を受けているのに、私は返事よりも渚をどう傷つけずにやれるかを考えてる

私は……いつまでたってもあの夢を引きずってるのかもしれない

この性格のままでいなければ……相手に踏み込んでしまえば


相手を傷つける


そんな恐怖

言葉のナイフ



裂傷感


人にとっての特別に、私じゃなれない

ならないようにしてたけど、なってしまった

渚は、嘘をつかない

こんな真剣な表情は嘘じゃない


……ならば






「……私、渚の特別になれない。私じゃ……渚が可哀想」
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