第2章 持続性スリープ

「例えば」

「んー、浅野？」

「硬直してると思う。ピタッて」

「レベル上げすぎたか、じゃあ……渚くんじゃ女子同然だし…………」


反論できないけど可哀想


「あ、杉野は？」

「絶対修学旅行の班自分と同じだったから言ったでしょ。…………まぁ、大人しく膝枕してるんじゃないかな。なんか疲れてるんだろーなーってなって」

「磯貝」

「普通に惚れるかもしれない」

「前原」

「身を案じる」

「ちっ、菅谷」

「ペインティングアートされてないか確認する。それと当たらないからって舌打ち混ぜないで」


舌打ちしたって当たらないものは当たらない


「……ならお前は一体俺以外の誰で俺のときと同じ反応すんの？」

「………………さぁ……パッと思い付くなかには」



居ないな……

悩んでみるけど見当たらない



「ていうか、眠くないならする必要ないから退いてよ」

「眠いから寝てたんだけど。雪乃がうるさいから」

「それはごめんなさい。寝るの」

「うん、寝るよ。それとね、雪乃」

「？」


瞼をうっすらと開きながら、言葉をおいていく



「雪乃は赤が似合うね。肌が白いから」



しっかりとはわからないけど

その目は私の首もとを捉えていた気がした