第2章 持続性スリープ
「……さて、どうするかな」
「………………」
目の前でぐっすり眠る宿敵を前に、頬杖を付きながら悩む
こりゃ適当に呼んだだけじゃ起きそうにもなさそうだ……
前と違ってやることもないのに起きるの待つのも酷だし……
「はぁ……こういうのが一番困るんだけど。雪乃」
どうしてこうなったかというと、それは数分前に遡ることになる
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「?」
久しぶりに、というか……最近はどっかの誰かさんのせいでサボれなかっただけなのだが…………
授業に参加しても意味がないので校舎の周りの茂みを探索していると人の足のようなものを見つけた
言葉の表現でいくとなんだか怖い表現だが、視界的な意味では適切だ
しかも、ローファーだったからすぐに生徒だとわかった
「……なんだ、雪乃か」
それの持ち主は慣れすぎた相手
もんほんとなんかの付箋が貼られてるみたいに最近の巡り合わせが多い
木に寄りかかって、瞼を閉じて寝ている
手元に本が置いてあるから、本を読んでいて寝落ち……というシチュエーションかな
理解しながら近づき、しゃがみこんで顔を覗き混む
寝てるふりではなく完全に寝てる……
寝不足も大概にしたらいいのに
「おーい、雪乃ー」
長い睫毛がぴくっと反応したが、それ以上の反応は求められない
……これはめんどくさい
そして一番うえに戻るというわけだ