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【暗殺教室】君が好きになるまで

第2章 持続性スリープ


今日もさながらながら、私はいつものお店を出る


「あれ」

「こんばんは」


そこでにっこり微笑んでいたのは赤い髪


「どうしたの、今日はなんにもお礼を言わされる予定はないのだけれど……?」

「別に?てか強要してないし、人聞きが悪い」

「ならその怪我はなんでしょうね。それと貴方の後ろに居る”やり残し”は」


私の指摘に後ろをチラリと一瞥した彼の小さな舌打ちが聞こえる

「雪乃、手」

「はいはい」

差し出された手に躊躇いなく重ねれば、引かれる体

雑音にもなりかねない罵声を後ろに聞き、引かれるままに足を回した


「今日は、どこに……売ったの」

「だから人聞き悪いって。買ったんだよ」

「いくらで」

「食らったのは一発」


んー、走りながら喋るのは中々堪える

どこまで逃げるんだろ

そう思いつつ、丁度私の呼吸が乱れたところで歩が止まった


「はぁっ…………はぁ……ん。あっつ……」

「ごめんごめん、あらかた八つ当たりは終わってたから気ぃ抜いてたわ」

「八つ当たりなんだ……」


可哀想だなおい


「……ていうか、一人くらいならどうにかなったと思うんだけど」

「雪乃居るとめんどくさいんだもん。一回巻き込んだの結構俺のトラウマだからね?」

「邪魔物と言いたいのか。じゃあ今度から置いてっていいよ」

「逃げ切れる自信があるなら置いてくけど。逃げるどころか捻り倒されるでしょ」

「そこまで弱くないから。それに巻き込みたくないなら近辺でやらないでください」


私を振り回すな


「なんとなく、イライラしてたから?」

「残酷な性格してますね。一発どころか二発食らえばよかったのに」

「置いてきゃよかったな」

「……というか、嫌いなくせして私と居る率高くないですかね」


学校は仕方ないとしても、放課後までとか……

そんな私の問いかけに彼は微笑む


「フラグ?」

「そんなフラグへし折って」

「いやでも結構たまたまだよ。必然的に会おうなんて思わないし」


それはそうだけど……



「なに、また疎遠になる?それはそれでそっちも堪えると思うけど?」

「……………………」




黙り混んだ私にまた微笑む




「俺にだって嫌いな雪乃と嫌いじゃない雪乃も居るんだよ」
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