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【暗殺教室】君が好きになるまで

第2章 持続性スリープ


「…………恋愛ゲーム、ね」


端から見るとまたそういう風に捉えられるのか

いつもの道を歩きながら、先程を思い出す



『これは言わないでって言われてたんだけど、僕の判断で言うね。……間宮さん、眠たい眠たいって言ってるでしょ?』

『そうだね、寝たくないらしいけど』

『それって、悪夢のせいなんだってさ』

『悪夢?』

『うん、夢の中にカルマ君が出てくる悪夢。カルマ君が一番辛いときになにもしてあげられなかったって言ってたよ』



それは……あの日か

あの日は……確かに俺にとっても悪夢だ

だけど、それが夢にまでなるのは無かった



『カルマ君は悪くないって言ってたよ。あんなの見るくらいなら嫌われてた方がいいともね』



「………………」



『もう私に見せないで』



あのときの言葉はそういう意味だったんだ

俺の、俺があのときみたいなことをして、不利益な罪悪感にまた押し潰されそうになったんだ

忘れちゃいけないことだから、夢という形で何度も刻まれてて、思い出させてるんだ


十字路で止まり、左へ視線を向ける

最近彼女が通る道、確かこの先にはカフェのような店があったはず……あんまり覚えてないけど

それ以外でいくと…………あぁ、むかーし喧嘩吹っ掛けた不良がいたところだ


特になにか用事があるというわけではないが、俺はその角を曲がった


ぼんやりとしながら、というのは自分の性には合わない

けれどほとんどなにも考えずに辿り着いたその先

クリアガラスの向こう側




「…………雪乃?」




見慣れた黒髪の持ち主が灰色に似た水色の瞳を閉じている


完全に寝落ちしてんなあれ

シャーペン持ったままとか……

回収しに行こうかね


呆れたため息をこぼし、店員に断って席に向かう





「なにこれ」

机に広がってるのは…………ノートと、教科書……じゃなくて参考書か

あぁ、そういえばもうすぐ中間か

一人納得して、ちょうど数学のページだったものだから中身を拝見

分かりやすいまとめ方だ……だけどこんなに難しく考えなくても良いのに


寝ている本人の隣に座り、そのノートに書き込んだ
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