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【暗殺教室】君が好きになるまで

第10章 未来的アナザーエンド


一歩、一歩と

彼女は歩く

優雅で、美しい仕草で


「綺麗だね……雪乃」

「……うん、そうだね」

「…………渚は、やっぱり……雪乃のこと、悔しい?」


拍手を送る中

茅野のその問いが聞こえる

僕は、お父さんと嬉しそうに会話をしながら歩く彼女を見つめたまま

頷いた


「……悔しいよ。今でも思うんだ。あの時、もし僕が助けてたなら、変わってたかなって」

「渚……」

「でも、大丈夫。カルマなら、間宮さんを幸せにできる。それに」


にっと笑って

茅野の方を向く


「僕には茅野が居てくれるんでしょ?」

「なっ…………」

「ブーケ、取れるといいね」


そうだ

例え隣にいるのが僕じゃなかったとしても

あの時助けたのが僕だったとしても

嫌いになったのが他の誰かだったとしても

茅野が僕を選んでくれたように


間宮さんは

カルマを選んでいただろう


「……幸せになってね。間宮さん」



ううん




雪乃さん




父の手から

愛しい人の手へ


その表情は

この場の誰よりも幸せそうだった

愛しい人と額を当て

大事にしてきた言の葉を優しく口にする



「……ただいま、カルマ」

「……雪乃…………おかえり」



最後の、契りを
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