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【暗殺教室】君が好きになるまで

第2章 持続性スリープ


「カルマは悪くない。なにも悪くない。私はこんな悪夢を作ったのはカルマだなんて思ってないよ」


そうだ、作ったのは自分だ

自分が勝手にトラウマにしてるだけ……


「私が嫌いなのは踏み込まれたこと、努力を否定されたことの二つ…………その他は別に良いの。楽しいしね」


居ること自体は楽しい

それが、なによりの感謝


「渚、カルマに聞いてって言ったけど…………悪夢は無しで、ね」

「う、うん。わかった」

「それと、カルマが……」


口を開こうとしたところで、違和感


「俺が、なーに?」

「わっ」


頭に慣れた手が乗った

こいつ…………また私の身長を良い具合に……


「……貴方が死んでくれたなら世界は平和なのにねーと」

「それって、あんたオンリーじゃね?この間死ぬなとか言ったの誰よ」

「私の目の前で死ななければオーケーです」

「どんな基準」


私的基準


心の中で答えた私は頭の手を前回同様に払い除け、一睨みしてから校舎の方へ走り去った









「……なに話してたの?」


逃げられた背中を追うように目配せをするカルマ君は察しがついているのか

それとも、『カルマ』と呼ばれていたことに若干の興味が湧いたのか


「間宮さんとカルマ君のことだよ」

「雪乃と俺のことねぇ……二日間ぐらい軽く悪口の話で潰れそうなのにね」

「あはは…………カルマ君からも聞いてって言われたから、また帰りにでも聞かせてよ」


苦笑いをしながら頼むと、カルマ君は一瞬、ほんの一瞬だけ瞳を伏せ、いつもの微笑みに変えた

  
 



「良いよ、けど、俺の話し方だと全部雪乃が悪く聞こえるから、そこら辺の折り合いは渚くんに任せるよ」
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